
日蓮正宗
筑波山
本證寺
令和七年十一月度 御報恩御講

人は目の前に困難な事が現れると、誰かに責任転嫁をしたり現実を受け入れられずに目を背けることがあります 。
なかには「信心していてもいいことがない」と目先の事だけにとらわれて、疑いを起こし、御本尊様のせいにして信心をやめてしまう、そのような人もいます。
仏法では過去・現在・未来の三世を説きます。今現在目の前で起こっていることは過去世に原因があり、今現在何をしているかが未来の原因となります。
現在の困難には過去からの罪障が関係していることを知り、その罪障を消滅していくためにも池上兄弟のように、今しっかりと信行に励まなければならないのです。
現実から目を背けて歩みを止めてしまっては、過去の罪障を消滅できないばかりか、目の前の困難の解決や現在の幸せはもちろんのこと、未来の幸せのための原因をもなくしてしまうことになるのです。
「転重軽受」という法門は、幸せなことばかりが起こる、良いことばかりが起こるということではありません。重い罪が軽く現れるということです。その困難を乗り越えようとする気持ちを起こさせてもらうのが信心です。
苦しいことを乗り越えた先に幸せがあるということを知り、困難が起こった時こそ池上兄弟のように諦めることなく、なおいっそう信心強盛に精進していくことが大切です。
また自分一人で考えていては良い方向に行かないこともあります。大聖人様が兄弟を励まされたように、また兄と弟が共に困難を乗り越えたように、一人で悩むのではなく自分では御本尊様にしっかり御祈念をしていく上で、同じ信心をしている法華講の仲間に、またお寺に相談するなどをして乗り越えて行くことも大事です。
大聖人様は
「妙法蓮華経を修行するに難来たるを以て安楽と意得べきなり」
と仰せです。
この御文を受けて御法主日如上人猊下は
「難来たるをむしろ喜びとして、難と対峙し、難と正面きって取り組んでいくことが大事でありまして、実はこれが難を乗り越える秘訣でもあります。つまり、難は魔の所為でもありますから、こちらが逃げれば逃げるほど、執拗に追いかけてくるものであります。したがって、難から逃げては絶対に問題を解決することはできないのであります」
と御指南です。
大変なことの方が多い世の中かもしれませんが、そんな中でも目の前の事から目を背けずに困難を乗り越えて悠々と生活していけるように日々の信心修行、折伏に精進して参りましょう。